- 井之頭五郎「東京都 新宿区の炒飯」 投稿日 2024年4月25日 12:05:08 (プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!)
……。
この辺は住宅が多い。
以前来た時よりも増えている気がする。
「…」
『…ええ。ではその日に届けに参りますので…お名前を伺ってもよろしいでしょうか?』
『私のか?…ふむ。そうだねぇ…闇絵と呼ばれているよ』
『え?…あ、はぁ…』
……世の中には、変わった人もいるものだ。
……俺も、か?
時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが、現代人に平等に与えられた最高の癒し、と言えるのである。
『東京都 新宿区の炒飯』
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…高そうな、黒塗りの車。…特注車だな。
こういうのに乗る人って、会社の社長とか、それ以上の人とかが多い。
…何だってこんな学校の近くに停まってるんだろう。
よっぽど過保護な親、とかかな。
……木の近くに灰皿がある。
ここは、煙草を吸ってもいいのだろうか。
「……」
そう思ったら急に吸いたくなってきた。
待ち合わせにはまだ時間もあるし、一本だけ吸わせてもらおう。
「…~…」
「…良い匂いだ」
「!」
「…君が、井之頭という男で間違いないみたいだな?」
…木の上に、人と、猫。
…何だかシュール。
「…あ、あのー…闇絵さん、でしょうか?」
「そうだね。…しかし、冬だな」
「え、ええ」
「冬は特に、煙草が美味いな」
「え?」
「煙草が、美味い」
「…よろしければ、一本どうぞ…」
「おやすまないね。詮索してしまったみたいで」
…絶対嘘だ。
「…?」
「…ああ、その猫、ダビデに渡してくれ」
「…あ、はい…」
……クロネコの宅急便。
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